2024年8月29日、東京ミッドタウン八重洲・SCSK LINK SQUAREにて「第2回CELFアプリ開発者交流会」を開催しました。交流会には全国から約30名のCELFエンドユーザー・開発パートナーが集い、CELFアプリについて開発テクニックの披露や共有、問題解決など、さまざまな情報交換が行われました。ここではその模様をレポートします。
交流会開催の挨拶と開発者によるライトニングトーク
まず交流会開催の挨拶として、モデレータを務める株式会社ニューイングの小林大介氏が登壇し、参加者同士の意見交換を促進してCELFコミュニティのつながりを深めることが交流会の目的だと述べました。また「この交流会を通じて、CELFによる開発の情報共有やリソース面での課題解決を目指したいです」と、参加者の積極的な意見交換や登壇者へのリアクションを促しました。
続いて、4名の登壇者がCELFの開発テクニックを発表しました。
CELFによる健康診断システムの開発と保守性の課題
登壇者:有限会社マインドアクセス 今野氏
今野氏が開発に関わった「健康診断システム」は、企業が従業員の受診情報を確認可能で、Excel形式でデータを出力できる、Excelライクな使い勝手が特徴のアプリです。一方で保守性について課題感があり、参加者と同じ悩みを共有し情報を交換しました。
関数や数式をテーブルに登録する手法
登壇者:株式会社ソフトエイジ 前谷氏
部門ごとの予算・実績管理アプリ開発を手がける前谷氏が、関数や数式をテーブルに登録することで計算の処理時間を短縮するテクニックを披露。また、自分のアプリでも同様の処理を行っているという声も参加者の中から挙がっていました。
介護施設の家計簿業務アプリの手法
登壇者:株式会社ニューイング 野々山氏
複数の介護施設を運営する社会福祉法人へ家計簿業務アプリを開発、提供している野々山氏。SQL断片を共通シートに配置して参照させる、一括更新処理の途中で入力をロールバックさせる、ふりがなでソートする、といった工夫ポイントを紹介しました。
帳票アプリのマスタメンテ画面の簡易作成
登壇者:システムマインズ株式会社 酒井氏
仕入/売上伝票などを作成する帳票作成アプリについて、簡易的にマスタメンテ画面を作成して効率的に情報を管理するテクニックを紹介。Excelからの取り込み機能に加え、項目の重複時チェックなども考慮した設計をアピールしました。
いずれの発表においても、登壇者が披露したテクニックや工夫、苦労話に参加者は聞き入り、トーク後には積極的な意見交換がありました。
CELFの直近リリース機能と今後の新機能について紹介
次にSCSKの今吉潤一氏が登壇し、CELFの直近でリリースされた機能について紹介。前回の交流会で参加者からの投票を募った機能要望ベスト10を紹介しつつ、その意見を加味した機能追加や性能改善を解説しました。さらに、Web APIで他ソリューションとの連携が容易になったことや、生成AIとCELFを連携させる取り組みについても紹介し、今後のアプリ開発への期待感が一気に高まりました。
グループトークとエンディングトーク、そして懇親会へ
続いてテーブルごとのグループトークを行い、自身のテクニックや工夫、そして開発における課題などを共有しました。またそれぞれのテーブルにはSCSKの製品開発者が加わり、開発サイドの立場からも意見交換を行いました。
交流会の終わりにはSCSK CELFビジネス推進部長の岡田一志氏が登壇。「私たち開発陣も、この交流会でさまざまな意見を得られ、有意義な時間を過ごせました。今後もこういった機会を設け、コミュニティを大事に育てながら皆さんと一緒にCELFの製品開発を進めていきたいです」と話しました。
最後に、SCSK LINK SQUAREのカフェスペースにて、参加者とSCSKのCELF担当者を交えた懇親会を行い、会場では和やかに情報交換する姿が見られました。
CELFアプリ開発者コミュニティでは、今後も定期的な交流会の開催を計画しています。興味のあるCELFアプリ開発者の皆さんはぜひ次回の開催告知をお待ちください。
主宰者に聞く「交流会の意義」とは
今回の「CELFアプリ開発者交流会」を主宰した、システムマインズ株式会社の酒井隆弥氏と、株式会社ニューイングの小林大介氏にお話をうかがいました。
酒井氏は「オンライン、オフライン両方のコミュニティを通じて、CELFの“仲間”同士でノウハウを共有し、CELFをより広めていくことを目指して交流会を企画しました」と話します。小林氏は「CELFをほかのノーコード/ローコードツールと差別化するためにも、オフラインで積極的につながりを持とうとしているコミュニティがあるということをアピールし、交流会を盛り上げていきたい」と語ります。
「この交流会は、回を重ねることでより充実したイベントになると思っています。交流会を通じてぜひ多くの方々にCELFへ興味を持っていただきたいです」と酒井氏は述べ、今後も交流会を通じてCELFの発展を目指す考えを示しました。
酒井隆弥氏
小林大介氏