事務負荷が高い総務の働き方を改善すべくCELFを導入
事務効率化による長時間労働からの脱却と精度向上を実現

株式会社群馬農協電算センター

業種: 情報処理業

対象部署: 総務

対象業務: 売掛金、買掛金の管理

総務は日頃から残業が多く長時間労働が常態化していた

群馬農協電算センターは、JAグループ群馬が利用するオンラインシステムをはじめ、情報システムやオープン系システムの開発、ネットワークの運用管理、イントラネット・インターネットの構築、各種研修事業等を手がけるシステム会社だ。
「当社では現在、DX実践によるJAグループ群馬の事務効率化を目指しています。更新期を迎えたシステムのさらなる改善の取り組みや、パッケージソフトをうまく活用したIT活用支援など、新しい取り組みを進めています」と同社 開発部 中小企業診断士の反町哲弘氏は説明する。
そんな群馬農協電算センターでは、総務の働き方に課題を抱えていたという。


総務企画部 専任部長
(総務担当)
吉澤克幸氏

「総務は日頃から残業が多く長時間労働が常態化していました。この状況を打破すべく総務の事務効率化に乗り出すことにしました。私自身、中小企業診断士の資格を持っていることもあり、その目線から総務の事務を分析し、課題を洗い出しました」(反町氏)
同社の総務は4人のスタッフで人事、労務、会計、税務、設備管理といった広範囲に渡る業務を担当しており、1人あたりのワークロードが大きくなっていた。
「従来、見積書等の発行は各部署の依頼に基づき総務で行っていましたが、取引件数の増加や多様化に伴い総務への事務負荷が増加傾向にありました。また、売掛金、買掛金の管理をExcelで行っていたので、決算時には各部署へ状況確認を行う必要があるなど、決算事務へ大きな負荷がかかっていました。そこで、総務の事務負荷を軽減するために、まずは売掛金、買掛金管理の改善から始めることにしました」と総務企画部 専任部長(総務担当)吉澤克幸氏は話す。

ノーコード開発の強みを評価しCELFを選定

群馬農協電算センターでは、RPAツールの比較検討を行った。そこで選択したのがCELFだ。
「当初はRPAツールに絞って導入を考えていましたが、製品の比較検討を進める中、ExcelライクにWebアプリが作成でき、なおかつオプションでRPA機能も使えるCELFの存在を知りました。そして、手頃な価格で利用できることもあり、まずはテスト運用からスタートすることにしました。実際に使ってみると、特別なスキルや知識を必要とせず、現場担当者主導で利用できるとわかったため、本格的に導入することに決めました」(反町氏)


開発部 中小企業診断士
反町哲弘氏

同社では、2021年7月からCELFを使って売掛買掛管理システムの開発を開始。ノーコード開発でできることもあり、反町氏がたった一人でわずか2か月で完成させた。
「ノーコード開発は、稼働後にトラブルが明らかになることも多いようですが、今回はそういった問題もありませんでした。CELFは開発しやすいツールだと感じました」(反町氏)

なお、売掛買掛管理システムは、各部署の担当者が売掛買掛案件を登録し、その登録データから見積書など各フェーズで必要となる帳票を出力することができるシステムだ。売掛金、買掛金が確定した場合は、会計パッケージにデータが連携するようになっている。

株式会社群馬農協電算センター様CELF導入前後の業務フローの変化

データ連動によるシングルインプットで事務効率化

CELFを用いた売掛買掛管理システムの稼働後すぐに効果が表れたという。そのひとつにデータ連動の自動化によるシングルインプットの実現がある。例えば、受発注業務などにおいて、必要となる差分のデータを入れるだけで次のフェーズ以降にも情報が引き継がれるため、入力作業の手間が大幅に軽減できた。加えて、各部署で案件の進行状態が確認できるのもポイントになっている。
「従来は売掛金、買掛金がどうなっているのか、総務側で確認作業が必要でしたが、その作業が必要なくなりました。特に決算の際には、改めて各部署に依頼することなく売掛金、買掛金を把握することができるようになったので、作業量が大きく減りました。また、売掛買掛管理システムの稼働にあわせて事務フローの見直しを行ったことによって、総務の残業時間が大幅に減り、いまでは残業時間ゼロも珍しくありません。さらにCELFにより、作業漏れといったミスがなくなり、精度も上がりました」(吉澤氏)
CELFの効果はこれだけに留まらず、これまで総務が行っていた見積書等の発行が、CELFを通して各部署でも発行できるようになったことで、顧客対応の迅速化が実現した。
また、CELF導入について他部署からは懐疑的な声が上がっていたが、実際に効果が表れてからは評価が大きく変わったという。
「これまでは総務に問い合わせをしなければわからなかった入金管理が、CELFを使った売掛買掛管理システムを見ればリアルタイムに把握できるようになります。これは総務の作業負担軽減だけでなく、自分たちの仕事にプラスになっています。CELFは、事務効率化だけでなく、DX推進の入口として、大きな効果を発揮する製品だと思います。CELFを活用したシステムによって、自分たちの業務が良い方向に変わると実感を持つことができました」(反町氏)

売掛買掛案件登録画面

CELFアプリ開発で社内全体の事務効率化を推進

総務では、今後CELF活用領域を広げるために、さまざまな課題を取り上げ、アプリ作成に活かそうとしている。また、売掛買掛管理システムの開発時は反町氏が中心となっていたが、吉澤氏をはじめとする総務メンバーもCELFによるアプリ作りを始めることになった。
「繰り返しにはなりますが、CELFはノーコード開発なので、Excel知識さえあれば特別な教育をすることなく、誰でも簡単に開発を進めることが可能になります。
操作に関してどうしてもわからない部分もありましたが、SCSKのCELFコミュニティサイトにお問い合わせしたことですぐに疑問を解消できました。このようなSCSKのサポートもあり、平均1週間くらいでアプリ開発ができるようになっています」(吉澤氏)
現在、群馬農協電算センターでは、各部署のマネジメントに役立てられるツールとして、誰が、どんな仕事をしたのかプロジェクトごとに関わった人数、業務内容、時間などを可視化し分析する作業工数照会ツールの作成を進めている。また、「CELF 拡張オプション for 奉行クラウド」を活用し、奉行マスター連携と仕訳連携を実現させるなど、売掛買掛管理システムのさらなる改善を検討しているとのこと。今後もCELFを使ったアプリ開発は、同社のさらなる事務効率化を後押し、その先のDX実現へとつながることだろう。

売買買掛管理システム

企業情報

企業名株式会社群馬農協電算センター
業務内容
    1973年に設立。「IT支援事業」と「ソフトウェア開発事業」を2軸に、群馬県下のJAのオンラインシステムをはじめ、JAグループ群馬の情報システムやオープン系システムの開発、ネットワークの運用管理、イントラネット・インターネットの構築、各種研修事業等を担当。生産者の売上管理から分析まで、直売所運営を強力にサポートし、多様な顧客ニーズに合わせ、群馬農協電算センターならではの豊富な経験と数多くの実績を生かし、高品質で信頼性の高いソフトウェアを提供している。

導入事例