PCやスマホなど、デジタルが日常生活に登場して約40年。PCやスマホの普及は地球規模で拡大し、仕事でも使用はマスト。
PCやスマホで使用するソフトウェアもどんどん作られて進化し、5億ものシステムが誕生してきました。便利になるなぁ……と楽観視している場合ではありません。システムだけでなく、人材もアップデートを迫られているのです。
プログラミングは日本人の一般教養に
2020年に小学校でプログラミング教育が必修化されました。目的は、順序立てて考え、試行錯誤し、ものごとを解決する力である「プログラミング思考」を養うためとされており算数や理科だけでなく、様々な教科・学年・単元で取り入れるよう指導されています。さらに、PCスキルやリテラシーの習得を通じて、積極的にコンピュータを活用できるチカラを養うことも目標とされています。
義務教育の進化で、プログラミング(論理的思考)と、PCスキルは日本人の標準装備となります。彼らと価値観を共有し、働く世界がやってきます。それは2029年、あとたった8年後です!先輩として、準備はできていますか?
ITやデジタルがわからないと「仕事がデキない人材」に格落ち
レガシーシステムとレガシー人材
経済産業省の発表資料では、老朽化した既存のITシステムを「レガシーシステム」、そのシステムを使用してきた人材を「レガシー人材」と呼んでいます。
レガシーを辞書で調べると、「亡くなった人が残した財産」と出てきます。レガシーシステムとはまさにその通り、「使い古された技術」を指します。レガシー人材は、「時代に取り残されている人」や、「仕事がデキない人」という意味で使われることが多いようです。特に、40代以降のビジネスパーソンは、「今後の活用が問題視されるレガシー人材」と言われて、問題視されています。
新しい技術や価値への順応だけでなく、なぜ「仕事がデキない」と言われてしまうのか。それは、PCスキルが受け身で積極性がない、ということに関係しているようです。たとえば、「新しい仕組みが入るなら誰かが設定してくれてやってくれるだろう」「専門の人に任せればいいだろう」と思っている、これもレガシー志向といえるのかもしれません。
ITの専門職は近い将来人材不足に→これまでのコストでは依頼できなくなる
これまでは、デジタル領域はIT部門や外部のベンダーに依頼するのがセオリーだったかもしれません。しかし、10年前の40倍のスピードで進化するIT技術と人材確保のバランスがとれておらず、既に人材不足が引き起こされています。今後もIT人材の価値はどんどん高騰、2030年にはシステムを作る人・使える人それぞれが不足する深刻な人手不足がやってくると予想されています。
古いシステムを構築したIT人材が退職・離職→元のやり方に戻れない
現在日本では、レガシーシステムを作ったIT人材が定年や離職となり、開発ノウハウがどんどん消失しています。開発を行うエンジニアは専門企業に所属していることが大半なため、社内でノウハウを保有できていないのも問題視されています。古いシステムは故障が多く、これまで同様に使い続けることができなくなります。
後輩はデジタルネイティブだらけ
組織が採用する人材は、非エンジニアであってもデジタルスキルを兼ね備えた人ばかりになります。中途採用であっても、プログラミングやデータ分析などを独学で学んだ人が優遇されます。
どちらにせよ、自分でデジタルスキルに前向きになれるだけの知識を習得することは必須なのです。
いまの職場で必要なデジタル知識とは
デジタル知識といっても、プログラマやエンジニアのように、難しい言語を理解してプログラミングができるようになる必要はありません。
一般のビジネスパーソンに必要なスキルは、デジタルでできること、効率化とはどういうことかを知っていて、日々の業務の無駄に気が付くことができ、実際の業務に落とし込むことができる、こういったことが望まれています。つまり、今の業務のやり方が最適かどうか、気が付くことができるレベルでOKということです。
現場で求められるデジタル知識
- デジタルでどんなことができるか知っている
- 非効率の発見ができる
- デジタルを使用して効率化をイメージできる
どうやって、何から勉強する?
まず、現在はどんな時代なのか確認してみましょう。
少し前までは、デジタルというと情報の閲覧やサービス利用が主でした。インターネットを思い浮かべてみるとわかりやすいかもしれません。
しかし、その時代は過ぎ去り、「モノのインターネット化(IoT)」時代が到来しています。これまでインターネットに接続されていなかったもの(センサー機器、住宅・建物、車、家電製品など)がネットワークを通じてサーバーやクラウドに接続され、相互に情報交換をする仕組みが主流となったのです。
身近なものからデータが生み出されるようになったことで、15年前にはなかったさまざまなビジネスが生まれています。
こういった時代背景を見渡すと、優先すべきなのはデータベースとプログラミングの2つとわかるはずです。
データ化とデータベース
データ化とは、手書きや紙で取り扱っていた情報をコンピュータに取り込んでデジタル化し、それを誰もが同時にアクセスでき、即時修正が可能なデータベースで取り扱う。ここまで完了して、はじめて「データ化できた」と言えるでしょう。
言葉の意味だけを切り取れば紙の電話帳であってもデータベースと言えますが、今の時代におけるデータベースとは、コンピュータを使用したデータベース・システムを指します。
最初のプログラミング
プログラミングとは、コンピュータにさせたい仕事を順番に書き出す作業のことです。コンピュータが理解できる言葉(言語)を用いて行います。しかし、時代に求められているのは言語の習得ではなく、「作業を順番に書き出せる」思考力(プログラミング思考)です。
そこで、いきなり言語を覚えるのではなく、ノーコードやローコード開発に目を向けてみましょう。
ノーコード・ローコードとは、その名の通り「コードを書かなくてよい」「少しだけ書けばよい」という意味です。日本語ビジュアルでシステムを組み立てる開発ツールは、今やたくさんリリースされています。短期間にOJTを繰り返す手法(アジャイル開発)との親和性が高く、実際に起用されていることも多々あります。
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参考
プログラミング・ITキャリアのメディア「PS-One」