業務効率化や新たなアイデアの創出を目的として、生成AIを活用する会社が増えています。この記事では、画像やイラストの生成AIアプリおすすめ8選と、生成AIを利用するメリットおよびデメリットを解説します。AIによる画像やイラストの作成を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
生成AIアプリとは？
生成AIアプリとは、AI（Artificial Intelligence：人工知能）を活用し、人間の作業をサポートするアプリのことです。生成AIアプリでは、AIが学習した膨大なデータを基に、さまざまなコンテンツの自動作成ができます。
生成AIアプリは、さまざまな場面で利用されています。一例を、以下で確認しましょう。
- 自動応答チャット
- 字幕生成
- メールやブログなどのテキスト生成
- プログラミングコードの自動生成
- テキストを基にした音楽の生成
- テキストを基にした画像やイラストの生成
上記の中でも画像やイラストの生成AIは、テキストを入力するだけで誰でも簡単に画像やイラストを作成できるため注目が高まっています。
生成AIアプリは、サービスによって生成できる画像やイラストのスタイルや、操作性などが異なります。生成AIの利用を検討しているのであれば、いくつかのアプリを比較し使いやすいものを選びましょう。
おすすめの画像・イラスト生成AIアプリ8選
ここからは、おすすめの画像生成AIおよびイラスト生成AIをそれぞれ4つずつ紹介します。AIを利用した画像やイラストの作成を検討している方は、ぜひ参考にしましょう。
おすすめの画像生成AIアプリ4選
おすすめの画像生成AIアプリは、以下の4つです。
- My Edit
- Sea Art
- Canva
- AIピカソ
ここでは、それぞれを詳しく解説します。
My Edit
My Editは、手ごろな価格で幅広い機能が使用できるAI画像生成アプリです。AIによる画像生成のほか、手持ちの写真のイラスト化やアニメ化、高画質化などが可能です。
画像編集や音楽編集などにも対応しているため、画像作成に関する幅広い機能を希望する方に向いているアプリといえるでしょう。無料プランでベーシックな機能は利用できますが、より高度な画像生成を希望する場合は、有料版の利用がおすすめです。
参考：My Edit｜公式
Sea Art
Sea Artは、高品質な画像生成が可能なAI画像生成アプリです。画像生成はもちろん、動画や音声生成など幅広い機能が備わっています。
Sea Artの特徴は、LoRA（Low-Rank Adaptation）を用いた精度の高い画像生成を目指せる点です。LoRAとは、AIを効率よく調整する手法のひとつです。LoRAを活用することで、利用者の好みに合った画像を効率的に生成できるようになります。
カスタマイズ性の高いAI画像生成を希望するのであれば、Sea Artは有力な選択肢となるでしょう。
参考：Sea Art｜公式
Canva
Canvaは、シンプルで使いやすい点が魅力の画像生成AIです。無料プランから企業向けのプランまで幅広く用意されており、目的に合わせて使い分けができます。
Canvaでは、豊富なテンプレートが用意されています。テンプレートを上手に活用することで、SNS投稿画像や販促チラシなどを簡単に作成できるでしょう。
Canvaの有料版では、AI画像生成のほかAIを活用したさまざまな画像加工や音声補正ができます。画像生成AIアプリを初めて使用する方はもちろん、より細かく画像の調整にも対応できるアプリといえます。
参考：Canva｜公式
AIピカソ
AIピカソは、2022年に設立されたAI Picasso株式会社が提供する画像生成AIアプリです。日本の会社が提供するアプリのため、英語に不安がある方にも使いやすいアプリといえるでしょう。
AIピカソでは、下絵や写真、テキストを基に、誰でも簡単に画像生成ができるアプリを実現しています。また、2024年から画像生成のほか動画生成の機能も追加しています。手軽に画像生成AIを始めてみたい方は、ぜひAIピカソを検討しましょう。
参考：AIピカソ｜公式
おすすめのイラスト生成AIアプリ4選
次に、以下のおすすめのイラスト生成AIアプリを4つ紹介します。
- Photo Director
- Picsart
- Meitu
- Snow
それぞれの特徴を、詳しく見ていきましょう。
Photo Director
Photo Directorは、1996年に設立されたサイバーリンク社が提供するアプリです。サイバーリンク社は、200以上の特許の獲得や、4億件以上のソフトやアプリの出荷など、豊富な実績があります。
Photo Directorは、写真を基にしたイラスト生成が強みのアプリです。AIを活用したアニメ化や、画像の置換を行うことで、利用者の希望に沿ったさまざまな画像の作成ができます。
Photo Directorは、通常盤とサブスクリプション版で利用できる機能が異なります。使用する際は、必要な機能が揃ったプランを選びましょう。
Picsart
Picsartは、無料の機能が充実したイラスト生成アプリです。100MBのクラウドストレージが無料プランに含まれており、誰でもスタートしやすいイラスト生成AIアプリの1つといえます。
Picsartでは20を超えるAI生成ツールと、編集可能な画像やテンプレートを3億以上用意しています。そのため、短い時間で希望のイラストや画像の作成を実現できるでしょう。
参考：Picsart｜公式
Meitu
Meituは、自撮り写真を基にしたイラスト生成を強みとするAIアプリです。写真をイラスト化することはもちろん、背景の編集や画像の拡張などもできます。また、画像だけでなく動画の編集も可能です。
Meituは、日本語に対応していません。そのため、利用規約の確認などは英語で確認する必要がある点には注意が必要です。
参考：Meitu｜公式
Snow
Snowは、全世界で4億人が使うカメラアプリです。カメラアプリでありながら、AIツールを搭載しているため、撮影した写真を基にさまざまなスタイルのアバターを作成したり、写真を加工したりできます。
Snowは、スマートフォンで撮影した自撮り写真の加工を手軽に楽しみたい方におすすめのアプリの1つです。なお、無料版では利用できる機能が限られます。イラスト生成や豊富なエフェクトを使用したいときは、有料版を利用しましょう。
参考：Snow｜公式
AIで画像やイラストを生成するメリット
AIで画像やイラストを生成すると、以下のメリットが期待できます。
- 作業時間を削減できる
- コストを削減できる
- 新たなアイデアを生み出せる
- 24時間365日いつでも画像・イラストの制作対応ができる
ここでは、それぞれの内容を解説します。
作業時間を削減できる
画像やイラスト生成AIアプリを利用する大きなメリットの1つは、作業時間を削減できる点です。
生成AIアプリでは、テキストを入力するだけでAIが瞬時に画像やイラストを作成してくれます。そのため、人の手で画像やイラストを作成するよりも、短時間で作業をできます。
作業時間が削減できれば、従業員の業務負担が減ります。業務負担の軽減は、社員のモチベーション向上やミスの削減、業務品質と生産性のアップにつながるでしょう。
コストを削減できる
コストを削減できる点も、生成AIアプリを利用するメリットです。社員が作成していたイラストや画像をAI生成に替えると、作業の効率化が図れることは先述のとおりです。作業の効率化により削減が期待される主なコストには、以下が挙げられます。
- 人件費
- 依頼料
作業が効率化すると、人件費を削減できる可能性があります。また、他社に画像の制作を依頼している場合は、依頼料の削減もできるでしょう。
新たなアイデアを生み出せる
画像やイラストをAIで生成すると、新たなアイデアを生み出せる可能性があることもメリットです。生成AIは、学習した膨大なデータを基に画像を作成します。
そのため、場合によっては人では思いつかないような作品が生成されることがあるでしょう。生成された画像を活用すれば、画期的な画像やイラストの作成が期待できます。
24時間365日いつでも画像・イラストの制作対応ができる
画像やイラストの生成AIであれば、24時間365日いつでも画像作成が可能な点もメリットです。
他社に画像やイラストの作成を依頼している場合、営業時間外に対応してもらうことはできません。自社の社員であっても、就労時間外に作成を指示することは難しいと考えられます。
生成AIアプリであれば、24時間365日いつでも画像やイラストの生成が可能です。生成AIアプリを活用すれば、急な作業が必要になった際に迅速な対応ができるでしょう。
AIで画像やイラストを生成するデメリット
AIでイラストや画像を生成する以下のデメリットには、以下が挙げられます。
- 著作権を侵害するおそれがある
- 情報漏洩の可能性がある
- 品質の均一化が難しい
- 画像の間違いの見極めが難しい
ここでは、それぞれを詳しく解説します。
著作権を侵害するおそれがある
著作権を侵害するおそれがある点は、AIで画像やイラストを作成するデメリットの1つです。AIは、これまでに学習したデータを基に画像を作成します。
学習したデータの中には、すでに誰かが作成したロゴやキャラクターが含まれることがあるでしょう。それらのデータを基に画像やイラストが生成されたときには、意図せず著作権を侵害する可能性があるのです。
AIが生成した画像やイラストが著作権侵害に当たるかは、類似性と依拠性を基に判断します。類似性とは、著作物が持つ本質的な特徴が似ていることです。依拠性は、既存の著作物を知ったうえで真似や複製をしたことを指します。
類似性や依拠性が認められた場合、作成したのがAIであっても著作権の侵害を問われます。AIで生成した画像やイラストを使用する際は、著作権を侵害するおそれがないかを、事前にチェックすることが重要です。
情報漏洩の可能性がある
情報漏洩の可能性があることも、AIで画像やイラストを生成するデメリットです。画像やイラストを生成するには、AIに「プロンプト」と呼ばれる指示や命令を入力しなければなりません。
その際、会社や商品についての重要な情報を登録してしまうと、漏洩する可能性があります。生成AIを利用する際は、入力する内容を慎重に考えることが重要です。
また、機密性が高い商品やサービスを取り扱う場合は、生成AIの利用を控えることも情報漏洩の防止に役立ちます。
品質の均一化が難しい
品質の均一化が難しい点も、生成AIで画像やイラストを作成するデメリットに挙げられます。生成AIを活用すれば、誰でも簡単に希望するテーマの画像やイラストの作成が可能です。
一方で、品質を均一に保つことが難しいとされます。より高品質な画像やイラストの作成を目指すのであれば、学習精度が高いAIアプリを使うことや、使用のコツを掴むことが重要です。
画像の間違いの見極めが難しい
生成AIで作成した画像は、正誤の見極めが難しい点もデメリットです。生成AIでは、学習した膨大なデータを基に画像やイラストを作成するとはいえ事実とは異なる画像が生成される可能性があります。
画像やイラストをチェックする担当者の知識が不足していると、間違いに気づかないまま使用してしまうかもしれません。生成AIを利用するのであれば、チェック体制を強化することが重要です。
画像・イラスト生成AIの活用事例
最後に、生成AIで作成した画像やイラストの活用事例を3つ紹介します。
- 製品デザインの作成
- 広告クリエイティブの制作
- アニメやゲームのデザイン作成
生成AIの画像やイラストを実際の業務で活用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
製品デザインの作成
生成AIで作成した画像やイラストは、製品のデザイン作成にも活用できます。社員が手作業でデザインを考える場合、一度に複数の案を出すことは簡単ではありません。
一方、生成AIであれば、大量のデザイン案を瞬時に作成可能です。これにより、新たなアイデアの創出を助け、より魅力的なデザインを実現できます。また、デザイン作成に費やしていた時間を、他の業務に充てることもできるでしょう。
広告クリエイティブの制作
広告クリエイティブも、AIで生成したイラストや画像が多く活用される分野です。広告クリエイティブにAIを活用することで、よりインパクトがあり訴求効果の高い広告を短時間で制作できるようになります。
広告制作には、多額の費用がかかることも少なくありません。生成AIを活用すれば、制作費や外注費などのコストも削減できます。
アニメやゲームのデザイン作成
アニメやゲームのデザイン作成にも、生成AIは活用されています。生成AIアプリの中でも、特にアニメや3D画像を得意とするものを選べば、ゲームやアニメのキャラクターや背景画像の生成が可能です。
アニメやゲームの制作には、多くの作業が必要です。その一部を生成AIに任せることで、クリエイターの負担やコストの削減を目指せます。
自分に合った生成AIアプリを選び、効果的な画像作成を目指そう
生成AIアプリとは、人工知能の活用により人間の作業をサポートするアプリのことです。特に、画像やイラストの生成アプリは手軽に使えるものも多く、利用する方が増えています。
生成AIで画像やイラストを作成するメリットは、作業負担やコストの削減、新しいアイデアの創出などです。デメリットには、著作権の侵害や情報漏洩の可能性、画像の正誤判断が難しいなどの点が挙げられます。
画像やイラストの生成AIは、製品デザインや広告クリエイティブ、アニメやゲームの作成など、さまざまな場面で利用されています。業務効率化を目指すのであれば、ぜひ生成AIの活用を検討しましょう。
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