RPAの導入手順とは?メリット・デメリット、導入事例もご紹介

RPAの導入手順とは?メリット・デメリット、導入事例もご紹介

RPA導入手順とは RPA・プログラミングを学ぶ

RPAの導入を検討している方のなかには、導入する際の流れが気になっている方も多いのではないでしょうか。RPAを導入する際は、まず社内の業務量とプロセスを洗い出し、高い導入効果が見込める業務を選定しましょう。また、いきなりすべての業務に導入するのではなく、スモールスタートで始めることもポイントです。

本記事では、RPAの導入手順やメリット・デメリットを解説します。導入事例もご紹介しますので、参考にしてください。

そもそもRPAとは

RPAとは、「Robotic Process Automation」の略語で、データ転記や情報収集といった定型業務をロボットで自動化する仕組みのことです。

業務をロボットで自動化すれば、決まった業務を継続的に代行してもらえるため、人手不足の解消やコストの削減につながります。

営業部門での請求書作成、数値集計や経理部門でのチェック、転記作業など、さまざまな部門と業務で活用可能です。

RPAはしばしば、「プログラミング知識がなくても利用できるツール」といわれることがありますが、プログラミング知識があったほうが、より業務の自動化がしやすいといえるでしょう。

RPAにはプログラミングの知識の有無にかかわらず、誰もが気軽に使えるツールも多数存在するものの、やはりプログラミングの知識があったほうが有効に活用できます。保守を行う際やトラブル発生時には、とくにプログラミングの知識が求められます。

RPAの導入手順

RPAの基本的な導入手順は、以下のとおりです。

  1. 業務の量とプロセスの洗い出し
  2. RPAを導入する業務の選定
  3. RPAツールの選定
  4. 無料トライアルの利用
  5. 一部の業務から導入
  6. 本格導入の開始
  7. 効果測定の実施

それぞれの内容を解説します。

1.業務の量とプロセスの洗い出し

まず、現在の業務プロセスと業務量の洗い出しを行いましょう。洗い出した内容から、どの領域にRPAを導入するのが効率的かを検討します。

RPAの導入にあたって、社内から「RPA化したい業務」を募り、上がってきたいくつかの業務からRPA化する業務を選定している企業もあるでしょう。

トライアル段階であればこのような決め方でも問題はありませんが、本格展開した際の効果を考慮すると、この段階で業務の棚卸しを進めておくことをおすすめします。

2.RPAを導入する業務の選定

RPA化できるのは、パソコンを操作して行う定型作業です。ルールが明確に決まっている、単純な作業が向いています。

さらに、RPA化できる作業のうち、RPA化することによって見込まれる業務効率化の効果が、大きい業務とそうでない業務があります。これらの視点を持ち、洗い出しを行った業務のなかから、RPAを導入する業務を選びましょう。

3.RPAツールの選定

RPAを導入する業務が決まったら、RPAツールを決定します。ひとくちにRPAツールといっても、製品ごとに特徴や搭載されている機能が異なります。

たとえば、会計ソフト業務の自動化に適した製品もあれば、求人情報の管理に特化した製品もあります。製品ごとの得手・不得手を把握しないで選定すると、思うような効果が見込めません。

ただし、搭載されている機能が充実していると、その分高価になる傾向があります。費用対効果も考慮して、自社に合った製品を選定することをおすすめします。

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4.無料トライアルの利用

導入するRPAツールを決定したら、使用感を無料トライアルで確認するとよいでしょう。

無料トライアル期間中に、すべての機能を試せるRPAツールもあるため、無料期間を有効に使い、さまざまな業務への使い勝手を確かめましょう。

既存の社内システムとRPAの相性が良くない場合、RPAツールを導入したものの、あまり使われなかったという事態になりかねません。本格導入を見据えて、既存のシステムとの相性を見極めることが大切です。

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5.一部の業務から導入

RPA化を予定する業務が複数ある場合でも、一部の業務からスモールスタートで始めることが賢明です。

RPAの導入を一部の業務から始めるメリットとしては、導入に必要な人員や費用、時間などを最小限に抑えられるほか、早期に導入効果を得られることなどが挙げられます。また、小さな成功体験を獲得することで、周囲の理解や協力を得やすくなり、他部署にスムーズに展開できる点もメリットといえるでしょう。

6.本格導入の開始

一部の業務にRPAを導入したことで、問題点が明らかになることもあるはずです。それらの顕在化した改善点に対応したうえで、本格導入を進めなければなりません。

またRPAを本格導入する際、スモールスタートで始めたRPAが社内で定着していることや、RPA導入後に当該業務が滞りなく進行できていることは、必須の要件といえます。

また、導入した後は、RPAが正常に運用されているかと課題が発生していないかを確認し、都度改善を行っていきましょう。

7.効果測定の実施

RPA導入が一段落ついたら、RPA導入の効果測定を行います。RPA導入前に比べ、どの程度業務効率が改善されたか、また副次的な効果の有無などを、定性面と定量面の双方向から検証しましょう。

効果が見られた場合には、他の業務にもRPAを展開することで、より多くの業務課題の解決につながります。RPAでどのような効果があったのかを分析し、同様の効果が見られる業務に展開していくとよいでしょう。

RPAを導入するメリット

RPAを導入することで得られる主なメリットは、以下のとおりです。

  • 生産性の向上
  • 作業ミスの減少
  • 人手不足の解消
  • 人件費の削減

それぞれのメリットを解説します。

生産性の向上

RPAを導入すると、生産性が向上します。RPAは処理スピードが速いうえ、24時間365日稼働できます。人間では到底さばききれない量の業務についても、正確に処理してくれます。

RPA化によって、それまで当該業務を担当していた従業員は、アイディアが求められる仕事や社内外のコミュニケーションが必要な仕事など、RPAが対応できない業務に注力できるようになるでしょう。その結果、企業全体の生産性の向上が実現します。

作業ミスの減少

RPA化すれば、人間が行うとどうしても発生してしまうヒューマンエラーの発生を防げるでしょう。単純作業を続けると、注意力が散漫になりミスの発生確率が高まります。

作業ミスが起きると、その後の業務が遅れるだけでなく、顧客満足度にもマイナスの影響を及ぼします。その点、RPAであれば、ミスなく長時間稼働できます。

人手不足の解消

人手不足の解消につながることも、RPAの導入によって得られるメリットの1つです。RPA

を導入して業務を自動化させれば、人間が作業しなくても業務を遂行できます。そのため、現場で人手不足の状態に陥っていたとしても、新たに人員を確保する必要がありません。

人件費の削減

業務をRPA化することで、その作業を担当していた従業員分の人件費を削減できます。RPAが得意とする単純作業は、人間が行うと時間も労力もかかる傾向にあります。手間のかかる作業を自動化できれば、生産性を高めつつ人件費を抑えられるでしょう。

CELFなら、専門的な知識や技術を持たなくても、RPA機能を含めた業務アプリを簡単に作成できます。生産性向上や業務効率化を目指している場合は、CELFの導入をご検討ください。

RPA導入によるデメリット

メリットの多いRPAですが、いくつかのデメリットも存在します。RPA導入によるデメリットは、以下のとおりです。

  • システム障害などによる業務の停止
  • ロジック変更時に修正が必要
  • 情報漏洩リスクの発生

それぞれの内容を解説します。

システム障害などによる業務の停止

RPAはITツールであるため、システム障害やバグが発生した際に作業が止まってしまったり、システムの画面変更によって停止してしまったりするリスクがあります。システム障害やバグの発生を予測することは困難であり、業務が突然ストップしてしまいかねません。

対策としては、システム障害やバグの発生時にメンテナンスや管理が必要になることを前提として、運用フローやルールを作成しておくことが挙げられます。運用ルールのなかに、システムが停止してしまった際のテスト項目やメンテナンス方法も盛り込んでおきましょう。

ロジック変更時に修正が必要

RPA化した場合、ロジックが変更になると修正や改修対応が必要になります。たとえば、導入当初のシナリオに変更が発生したケースや、Webサイトの画面表示におけるUIが変わった場合に、遅滞なく修正対応をしなければなりません。

ロジック変更による影響を抑えるには、システムを管理する部門とRPAを管理・運用する部門間での連携が求められます。また、クラウドサービスを利用している場合は、影響を受けるリスクのあるロボットを洗い出し、事前に動作確認を行っておくといった対策も有効です。

情報漏洩リスクの発生

RPAを導入する際は、情報漏洩が起きないように注意しなければなりません。RPAは会計システムやメールなどの社内システムと連携することも多いですが、ソフトウェアであるRPAは、外部からの意図的な攻撃や不正アクセスを受けることがあります。その際にパスワードやIDの情報が漏洩してしまうと、連携しているほかのシステムにもアクセスされ、さまざまな機密情報が漏洩してしまう可能性があります。

情報漏洩リスクを回避するために、セキュリティ対策機能を搭載したツールを選ぶようにしましょう。

RPAの導入事例

ここからは、業務システム開発ツールのRPA機能を活用して、業務の自動化に成功した事例をご紹介します。

極東開発工業株式会社

極東開発工業株式会社は、特装車の総合メーカーです。同社のサービス本部の購買課で大きな負担となっていたのが請求書業務でした。他社製品と比べてRPAをシンプルに構築できるCELFを導入し、自動化したことで、請求書業務にかけていた時間を大きく削減しました。

また、CELF RPAの適用範囲を広げ、請求書の公開作業や承認を実行したかのチェック、請求書を電子化して保存する作業など、幅広い業務で活用しています。
事例:極東開発工業株式会社

水島機工株式会社

水島機工株式会社は、岡山県倉敷市に本社を置く自動車部品や産業用ロボット部品の製造・販売を行う会社です。IT活用による業務の効率化に積極的に取り組む同社はCELFのRPA機能を活用し、基幹システムへの受注データ入力、取り込んだデータからの伝票などの発行、基幹システムデータの一括変換などを自動化しました。

さらに、生産管理や品質管理、総務経理などのすべての部門で、CELFやオプションのRPAの利用を進めています。
事例:水島機工株式会社

スバル興産株式会社

自動車メーカー「SUBARU」グループの一員であるスバル興産は、不動産事業・旅行事業を展開する会社です。同社は、2019年に「業務改善プロジェクト」を立ち上げ、活動の一環として、習慣的で担当者の判断を必要としない作業をCELFのRPA機能で自動化しました。今後もCELFを継続的に使用し、業務改善のさらなる推進を目指しています。
事例:スバル興産株式会社

RPAの導入手順やメリットをおさえよう

RPAを導入する際は、まず自社の業務の量とプロセスの洗い出しを行ったうえで、RPAを導入する業務を選定します。導入するRPAツールを決定したら、使用感を無料トライアルで確認しましょう。導入に必要な人員や費用、時間などを最小限に抑えられるほか、早期に導入効果を得られることなどから、一部の業務からスモールスタートで始めることがおすすめです。
RPAを導入することで、生産性の向上や作業ミスの減少、人手不足の解消などのメリットを得られます。RPAの導入を検討している場合は、Excel感覚で業務改善アプリが作成できるノーコードツール「CELF」がおすすめです。低コストで気軽にRPA機能を利用できるツールをお探しなら、ぜひこの機会にCELFの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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